研修医へインタビュー Vol.42  いわき市医療センター 様 坂井 ちひろ医師

今回は、2月20日から1か月間研修を行いました、いわき市医療センターの坂井ちひろ先生の感想をご紹介します。

2023年の2~3月にかけての4週間、かしま病院の総合診療科で研修をさせていただきました。普段はいわき市医療センターで働いておりますので、かしま病院は近くにある病院で、病院を通した関わりもよくあるのですが、実際に現場で働かせていただくと、病院の特色は大きく異なっていて、病院ごとに役割が分担されているからこそ地域医療が成り立っているのだということがわかりました。

 いわき市医療センターは急性期病院で、高度な医療管理を行うことができ、主に急性期の患者さんを診る病院です。救急診療に携わることが多く、命に関わる病気に陥っている患者さんに、いかにスムーズに治療を受けていただくかを大切にしており、退院後の生活で少しでも困らないように早く治療をしてあげたいという思いで働いています。

 一方で、かしま病院では、慢性期の患者さんや、検査や治療を全て受けるのではなく穏やかに最期を迎えたいという方など、患者さんの意志に寄り添った医療を大切にしていると感じました。目の前の患者さんが何を望んでいるのかを明確にして、実現するための方法を一緒に模索するという場面もあり、コミュニケーションに重点があるようにも感じました。

 その中でも、地域における総合診療医の役割はとても大きいことを実感しました。地方では、医師不足が特に深刻なだけでなく、ご高齢の患者さんの割合が非常に高いです。そのような地域において、各診療科の専門に特化するのではなく、専門を広く扱って診てくれる医師がいて、訪問診療や最低限の医療介入などといった、ご高齢の患者さんに寄り添った新しい医療のスタイルを提供できる医師は、高齢化が進んだ今、必要不可欠な存在だと思います。

 同じ地域の、役割が違う病院で働く機会をいただけたことは、地域で働く1人の医師として非常に大切な、大きな学びがありました。今回の学びを糧に、今後も精進して参ります。

 ご指導くださった先生方、スタッフの皆様、そして患者さんに改めて感謝申し上げます。4週間大変お世話になりました。ありがとうございました。

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