研修医へインタビュー vol.3

 12月は東京慈恵会医科大学附属病院様から、初期研修医の石塚良太先生が当院総合診療科にて1か月間の地域医療研修に臨みました。石塚先生に地域医療研修で学んだことや、当院所在地であるいわき市について伺いました。

・地域医療研修を終えて

 僕は普段東京慈恵医科大学附属病院に所属しており、様々な診療科をローテーションしながら、主に病棟業務や夜間当直、救急対応をしています。今回は地域医療研修としてかしま病院の総合診療科で1ヶ月間研修させて頂き、普段あまり経験したことがなかった外来診療や健診、禁煙外来、訪問診療に携わりました。そこで、外来診療の本質を学ぶことができました。
 慈恵医大は大学病院でありながら、ER型救急のため救急外来では比較的Common diseaseにも遭遇します。現場では研修医がファーストタッチを行い、ある程度自分で考えて診療することができます。僕にとって、今まで救急外来が診察の基礎を学ぶ場でもありました。そこでの診療のゴールは、緊急性の高い疾患を除外することでした。患者の主訴や身体所見に合わせて鑑別をあげながら検査を進め、入院適応か帰宅可能か判断しますが、軽症の患者さんに対しては応急的な対応をするにとどまり、日中かかりつけ医にフォローをお願いする場合が多いです。今思えば患者を「病態」として診ることが多かった様に思います。
 総合診療科の外来に来る患者に対しても、緊急性の高い疾患を除外する大切さは変わりませんが、実際は緊急性に乏しい方がほとんどです。単に緊急性だけでなく、患者は何を期待して病院に来たのか傾聴し、患者ごとに診療のゴールを設定することで、初めて患者に寄り添う医療を提供できます。その上で、総合診療科の先生方は、患者の生活を考慮しながら診察をしていました。実際に先生方それぞれが患者から信頼を得ているなと感じる場面が多々あり、患者を「病人」として診る姿勢の大切さに気づくことができました。
 1ヶ月間御指導いただき、ありがとうございました。

・いわき市について

 沿岸部に位置しており太平洋の恩恵を受けるため、冬でも内陸部よりは冷えにくいとのことですが、関東住みの僕としてはかなり寒かったです。しかし、雪も降らず快晴の日が多く、住みやすい気候だと感じました。海鮮を中心に食事も美味しく、飲み屋も充実しています。何より人が皆温かいです。楽しく過ごすことができました。

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