研修医へインタビュー Vol.33

今回は、8月から2か月間研修を行いました、東京慈恵会医科大学付属病院の太田陽一朗先生の感想をご紹介します。

 今回、福島県いわき市にある、かしま病院にて2ヶ月間研修をさせていただきました。 
 今までの人生で福島県にほぼ訪れたことがなく、地域に馴染めるかはじめは不安でしたが、先生方のあたたかいご指導のおかげで大変実りのある2ヶ月になりました。

 私は都内にある大学病院で研修をしておりますが、大学病院という特性上、自分が主体となり外来診察を行なう機会が多くはありません。ましてや、ファーストタッチから治療方針、今後の予定など包括的に医療の方針を自分で決めるということは、ほとんど経験がありませんでした。かしま病院では、これらを経験できる機会が多かったため、今後の自分の医師人生において大変良い学びになりました。最初の頃は治療方針を立てた後のゴールが見えず、上級医の先生にたくさんのご質問をして困らせてしまったことも多くあったかとは思いますが、先生方は皆様嫌な顔一つせずに丁寧にアセスメントからプランニングまでご相談に乗っていただけました。研修終了間際になってくると、多少の力がついてきたのか、自分でもある程度は適切な方針について考えることができるようになってきました。この力は、かしま病院の地域研修という環境だからこそ、身についたものと痛感しております。

 また、研修医2年目ともなってくると、自分の進路や診療科、専門分野について決める時期ですが、専門的な診療科に進んでからは、患者の疾患や症状に対して総合的・俯瞰的な視点で判断することが難しくなってくると感じております。かしま病院の外来研修では、どんな時も先入観や偏見を捨てて診察し、患者と向き合うことの大切さを実感できました。
 
 訪問診療や健診センターでの診察も一部担当させていただき、訪問診療の存在意義や大切さ、また健診にて事前に病気を予防するということの大切さを、身をもって実感することができました。

 最後に、貴重な経験をさせていただきました、かしま病院関係者の皆様にも大変感謝しております。今後、医療者としてお世話になることがございましたら、その時はどうぞよろしくお願いいたします。

 2ヶ月間、本当にありがとうございました。

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