今回は、令和6年1月29日から2月22日まで研修をしました、いわき市医療センター研修医の栁沼弘樹先生から感想をお聞きしました。
(広報)かしま病院研修での研修はいかがでしたか?
(栁沼医師)新患外来の患者さんの診察を指導医と一緒にではなく、自分で方針も決めてやらせていただけたのでかなり勉強になりました。かしま病院は良い意味で任せていただけるので、主体的に責任感を持って診察を行うことができました。
また、救急車で搬送されてきた患者さんの検査を組んで治療をし、入院が必要となれば病棟で入院管理まで一通り行いました。
他にも、中山大先生、文枝先生夫妻の講義は和気あいあいとした雰囲気で楽しかったです。講義は、毎週金曜日に文枝先生の画像読影と、大先生の講義では心電図の特訓をしてくださりかなり自信が付きました。大先生は最近の医療のトピックなどの情報共有もしてくださりとても学びになりました。
(広報)4週間の研修の中で印象的な患者さんはいましたか?
(栁沼医師)手の痺れの症状を訴えて外来に診察にいらした方がMRIを撮影した結果、小さな梗塞が多発している状態からくる痺れだということがわかりました。脳梗塞の症状の場合、急に手足が動かせなくなることが多いのですが、痺れくらいの症状の方もいるというのが印象深かったです。
脳は一回死んでしまうと回復もせず治療もできないので、患者さんにはこれ以上進行しないように薬を処方し、痺れが残存した状態ではありますが日常生活に戻れるようになりました。
(広報)この患者さんの診察や検査は栁沼先生自身で?
(栁沼医師)そうです。ありがたいことにコメディカルの方々がすごく接しやすくて、看護師、放射線技師の方々の助けもあり、検査も迷わず行えて非常に働きやすかったです。このことは前の研修医から聞いていたので安心して研修に来ることができました。
(広報)他にも、指導医の関わりはいかがでしたか?
(栁沼医師)常勤の先生と外部から来る若い方からご年配の先生までいらっしゃいました。総合診療の先生方は知識も豊富ですし、今まで自身がやってきた外来とは違う角度から見ることができ新たな発見がたくさんありました。先生方がすごく接しやすく、本当に優しかったです。
総合診療の先生方は、呼吸器内科疾患や神経疾患も診ていますし、領域が患者さんによって変わっていくのですごいなと思いました。もちろん、本当の専門科の医師からしたら経験や知識は浅いかもしれませんが、それでもきちんと診療をし、治療し、改善させているのは確かです。断らずに積極的に見ていくというのは素晴らしいなと感じました。
僕も医師免許を持っているので、「診られません」とは言わない全体的に診察できるような医者になりたいと思っています。自分が目指す救命も外傷やケガ、肺炎、心臓、泌尿器、消化管とすべて見ないといけないので、総合診療とは似ているところはあるのかなと思いました。
最終的に福島県内で医者をやりたいと思っていますので、地方で必要な医者能力はいろんな疾患を診れるということが必要とされていると感じています。
(広報)ありがとうございます。栁沼先生は研修修了後はどうされるのですか?
(栁沼医師)4月からは東京で救命専門医を取って、いわきに戻ってきて救命医として働きたいです。将来はいわきの救命に捧げようと思っています。
(広報)栁沼先生は初期研修でいわき市に来たとお伺いしました。いわきでの生活はいかがでしたか?
(栁沼医師)いわきではごはんが楽しみでした。魚と日本酒が好きですね。いわき駅前のお店で日本酒を飲んで食べているときが一番幸せかもしれないです。(笑)
(広報)またいわきに戻ってきていただけたら嬉しいです。ありがとうございました!
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