研修医へインタビュー Vol.57 東京慈恵会医科大学付属病院 様 寺本 昌史医師

今回は、12月から1月末まで研修をしました、寺本 昌史医師先生から感想のインタビューを行いました。

広報:かしま病院での研修はいかがでしたか?

寺本:学生時代も大学病院でメインで実習して、僕の場合は研修先も大学病院でしていました。
これまでは、一般的な疾患やcommon diseaseを見る機会が少なくて、どちらかというと専門的な疾患を診ることが多かったと思います。そんな中でcommon diseaseや地域の患者さんの家庭環境までしっかり診ていくというかしま病院での研修はすごく勉強になりました。

広報:研修の中で印象に残った患者さんはいますか?

寺本:僕の場合は、救急で意識障害で来た患者さんなのですが、結果的に言うと二型糖尿病のコントロールが悪くて状態が悪くなったという方でした。ヘモグロビンa1cが16くらいで、ここまでコントロール不良の患者さんを今まで見たことがありませんでした。この患者さんは、薬を自己中断していたという背景がありました。大学では、薬を自己中断するという患者さんはおらず、一般的には多くはいるとは思っていたのですが、実際に自分で見たのは初めてでした。その患者さんは意識状態も悪くて危ない状態ではあったのですが、結果的には助かりました。患者さん本人は「すごく反省してます」という話はされていました。今後の通院だったりといった介入も大事だと感じました。

広報:この患者さんは、外来で継続して診察したのですか?

寺本:いえ、入院しました。入院で治療をし、状態は良くなりました。近くのクリニックにかかるということで退院され、かしま病院での診察は終わりました。

広報:いわきの人は健康に対して気に掛ける方が少ない。こういったケースだったのだと話を聞いて思いました。無事に良くなって良かったですね。
いわきのかしまという地域で2か月間生活してみてどうでしたか?

寺本:埼玉の大学に通っていたのですが、環境が似ていて!すごく田舎だったんですよ!田舎と言っちゃうとここも田舎になっちゃうんですけど(笑)

広報:いやいや、そうです(笑)

寺本:地域の幹線道路にチェーン店がいっぱいあるみたいな感じとか似ていて、すごく過ごしやすかったです。あとは何より、病院の関係者の方々がみんな優しくて何のストレスもなく、終わらせていただきました。

広報:休日どこか行かれたとかはありますか?

寺本:観光はあまり近場ではしていなくて、仙台まで行っちゃいました。この辺で観光というよりは、ごはんを食べによく行きました。

広報:ご飯はどちらに行かれましたか?

寺本:ひとりで入るのはなかなか難しくて、ラーメンを中心に焼肉屋さんも何店か行きました。
おすすめは、いわき駅前の焼肉屋さんですね。カウンターがあるので一人でも入りやすかったです。

広報:一人で、が多かったですか?

寺本:医療センターの研修医とはいくこともありましたが、基本はひとりでした。こっちに来てダイエットをしようかと思っていましたが、そんなこともなく(笑)

広報:ジムに行かれてたと聞きましたが?

寺本:いわきのジムは広くて、マシンもいっぱいあって待ち時間もなかったです。人が少なくて良かったです。

広報:当院で用意していた宿舎はいかがでしたか?

寺本:家電や調理器具なども揃っており、困ったことはなかったです。加湿器があったことはびっくりしました。ありがたかったです。ホテルより快適だと思いました。研修センターからかしまが一番部屋がいいよと言われてきたんですよ!

広報:ありがとうございます!快適に過ごしていただけたようで良かったです!なかなか住み慣れない地域での実習お疲れさまでした。

寺本:さみしいのは最初の3日くらいで、あとは本当に楽しかったです。ただ、いわきは車がないとなかなか厳しいかもですね…。

広報:寺本先生はこの先は整形外科に進まれると聞きました。

寺本:そうなんです。今回の研修の中で本当にありがたかったのは整形のオペを体験できたことです。まさかできるとは思わなかったです。

広報:最近、整形のオペが再開したんですよね。実際に体験されたのは何件ですか?

寺本:オペ室に入ったのは、5件くらいで、その内1件は少しやらせていただけて、いい勉強になりました。大学病院だとレジデントがいっぱいいるので、研修医にはなかなか回ってこないんですよね。

広報:将来的には整形外科に進まれると思うのですが、かしま病院での地域医療の学びを専門家に進んでも活かせますか?

寺本:家族との繋がり、対話というのは大事だなと改めて思いました。本人が高齢であまり病院に来れないとか、薬の管理が自分でできないとか、そういった面で家族のサポートが大事だなと感じました。東京の大学病院では学ぶ機会がなかったんです。思っていた以上にヘルパーなどの制度が充実していてしっかり介入されているなとの印象を受けました。

広報:先生たちだけではなく、いろんな職種とも連携していくということですね。

広報:では、最後に一言お願いします。

寺本:今回、いろんな先生だけに関わらず、看護師さんだったり技師さんだったり研修センターの皆さんだったりいろんな人にサポートしていただけて2ヶ月快適に過ごさせていただきました。学びもありましたし、楽しかったです!2か月という短い間だったのですが、今後の医師人生として貴重な2か月で忘れることもないと思います。理事長夫妻からかしまに戻って来いと言われたので、いつか非常勤で戻ってこられたらと思います。

広報:それは嬉しいですね!ぜひ、お待ちしております!

寺本先生、2か月間の研修お疲れさまでした。寺本先生のインタビューを通して、当院での実習が充実し学びになったことはもちろん、楽しんで研修ができたのだなと想像ができました。ありがとうございました!

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